不登校児童への学習支援-想い


父親が中学校の教師ということもあって、小学生の頃からなんとなく、教育職を将来の職業と考えていました。大学と大学院で研究教育と管理業務に従事して定年を迎え、さて、何をしたいかを考えたところ、子供の頃抱いていた中高生への教育に当たりたいという思いが強くなりました。
折しも、子どもの貧困という現実が社会問題となっていた時期でもあり、イギリスの啓蒙思想家のジョン・ロックが当時提案した救貧対策としての教育の必要性に触発されて、不登校児童への学習支援に参加しました。

同級生と比べて勉強ができないことの自覚に基づく低い自己肯定感の一方で、自分の尊厳を守るための高い自尊心。子どもたち一人ひとりの心のあり様を推し量りながら、欠落している学習領域を探って適切な教育資料を作り、子どもの「わかった」につなげる作業。子どもたちの将来の自立を見据えた地道な取り組みです。

福祉と教育の歴史は、それらの共通の目的が、能力に合わせて自立を図ることであると教えています。単に楽しく遊ばせることは福祉や教育の正道ではありません。子どもたちの能力を開発するプログラムと並列して、わからないことを楽しく学ばせるための工夫が大人に託された責任と自覚しています。